【コミック8位】『センチメンタルガーデンラバー』小椋ムク(MARBLE COMICS)【やばい】

センチメンタルガーデンラバー (MARBLE COMICS)センチメンタルガーデンラバー (MARBLE COMICS)

東京漫画社 2008-12-18
小椋ムク

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野良猫のフジは名前をくれた比呂さんが大好き。でも猫であるフジには一緒にいてあげることしかできない。比呂が恋人に殴られても、猫の身では守られることしかできない。人間の大きな手があれば、比呂を守ってあげられるのに。そして同じく比呂に名前を貰ったシマも、比呂のことを思っていた。
人間を一途に思う猫の姿がとにかく可愛い。小さな身体でもがいて、必死で好きなひとのことを考える。自分のできる精一杯を考える。それは恋をしたら当たり前のことかもしれない。でも猫の身でできることは余りにも少なくて、切なくなる猫の必死さが、本当に可愛い。日常の猫の仕草が可愛い。人間の姿になっても、同じ仕草をするのがまた可愛い。「野良として!」とか「でも、俺、猫だから!」とかの台詞も可愛い。
「一緒にいるしあわせ」は基本的なことだけれど、恋をすると欲張りになる、というのはよくあるはなし。でも彼らは本当に一緒にいることしか望まない。猫だから。猫だから、一緒にいるだけのしあわせを感じさせてくれる。最後に「ずっと一緒にいてくれる?」と問う比呂にフジは「だって俺、比呂の猫だもの」と応える。「恋人だもの」ではなく「比呂の猫だもの」。それは野良だったフジが「比呂の猫」になったからどこにも行かないよ、ということで、その純粋さが安心感と胸キュンを生む。全身でしあわせを表現する彼らを見ていると、こっちもしあわせな気持ちになる。
ふんわりとした絵柄と猫の純粋さがマッチした良作。欲をいえば「可愛い」の先に何か欲しいけれど、何気ない幸せを満喫している彼らにはそんなもの要らないのかもしれない。猫だからね。
同時収録作はのクールな秘書のギャップ萌え「いつもわらっていてほしい」やじっと見つめる視線に絆されていく「そうして好きになっていく」など。不器用に恋を表現する彼らも、それはそれでよいものです。


可愛さと胸キュン度ではピカイチと言えるかも。癒し系BL。逆を言えばただ可愛いだけだけど、可愛いを突き詰めたら勝った、的な。「やばい」と言うにはちょっと弱いけれど、位置としては、まあ妥当だと思います。

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