【コミック1位】『子連れオオカミ』井上佐藤(バンブーコミックス)【ウサギ】

子連れオオカミ (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
子連れオオカミ (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
竹書房 2009-01-27
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同じ日に偶然同じアパートに引越してきたバツイチ・子持ちの二人の男。同じ境遇の二人はすぐに意気投合しお互いの部屋を行き来するようになるが…。(表題作)
大人同士の恋は学生同士のようにはいかない。子持ちなら尚更。どちらにも父親としてのモラルと矜持がある。簡単に男なんかと恋に落ちるわけにはいかない。子供を言い訳にして逃げてみたり、デリヘルで呼んだ偽彼女で張りあってみたり。なのに欲望だけは正直で、逃げられない。少しずつ、少しずつ、捕まっていく。そんなねっとりとした空気がたまらない。それがどうしようもない恋だと気付いた瞬間、一人は腹をくくり、一人は子供のことを考えて躊躇して逃げを打つ。成長していく子供の未来が、恋に待ったをかける。当たり前の遠回りをきちんと描くところもいい。
個人的なお気に入りは表題作ではなく、同時収録の「ララルー」「チムチムチェリー」。会社社長とキャバクラのマネージャー、マネージャーは社長さんのお気に入り。女遊びには慣れきった二人が、気付いたら恋に落ちていて、誘惑するのもされるのも慣れきった二人なのに、この恋だけは思いどおりにいかない。ムズムズ感がたまらない。遊びなら簡単だけど、ずっと一緒に居たいから、刹那の恋に流されることを躊躇する。それなのに自覚してしまった「好き」はジリジリと増して行く。
この作家さんの特徴はなんといってもキャラクターの目。視線。熱のこもった狩るような視線も冷たい視線も質感が感じられる。「もの欲しそうな顔」とか。あとはきちんと肉の付いた身体とか。とにかく色気があって、えろい絵。空気感。赤ん坊から子供・女の子・オジさんとメインキャラ以外もきちんと描けるところもポイントが高い。
ちなみに、BL界では珍しい男性作家さんらしいです。メジャーに描いてて現在進行形で活動してる作家さんでは唯一ではないかな。

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